**このメルマガは10/19に配信されました**

 

久しぶりの時事ネタなんですが
先週全米を驚かせた
嬉しいニュースが1つあります。

なんと、私の住むカリフォルニア州で
ペットショップのアニマルシェルター等で
保護された犬の販売を義務化する
法律が成立したんです。

はい。
法律の説明をそのまま訳すと
回りくどい言い方になりますね(^▽^;)
要は、ブリーダーから入手した
子犬を販売することは
違法になると言うことです。

2019年の1月1日以降、
州内のペットショップが
犬を販売したいと思った場合
必ず動物保護団体、シェルター、
レスキューなどで保護されている犬を
引き取って販売しなければ
いけなくなるんです。

ちなみに犬以外にも
猫とウサギがこの法律の対象なんですが
もしブリーダーから購入した
犬、猫、ウサギの販売が
見つかった場合には、一匹・羽に対し
500ドルの罰金が科せられます。
ちなみに最近の為替レートでいけば
5万5千円ほどでしょうか。

5万円って安い気がしますが
1匹ごとの罰金なので
結構いい金額だと思います。
何より、カリフォルニアの様な
動物愛護活動が盛んな州では
法律違反をすれば店の信用は
失われてしまうので
罰則的には十分ではないかと思います。

第一、違反者を懲らしめるのが
目的ではなく、少しでも
動物に優しい州にすることを
目標にした法律ですしね。

実は今までもこの手の法律は
市や地域といった狭い範囲では
存在していたんですが、
州という大規模なスケールで施行されるのは
米国でもカリフォルニア州が初です。

今米国のペットショップで売られる
動物の99%はブリーダーから
提供されていると言われているため
かなり大きな変化が予想されます。

 

【子犬を繁殖させているのは誰?】

ペットの繁殖と言えば
動物番組などに登場する
動物好きのブリーダーさんが経営する
家庭的な繁殖場を
思い浮かべる人も多いと思います。

広い敷地の芝生の上を
子犬が駆け回って、
兄妹一緒にすくすくと育っていく。。
確かに、そんな理想的な環境で
育てられる犬もいます。

しかし、ペットショップで売られている
犬や猫の大半を繁殖させているのは
同じ動物繁殖のプロ(ブリーダー)でも
「パピーミル」と呼ばれる
動物愛とは一切無関係の
営利目的の繁殖業者です。
ちなみに英語でパピーは子犬、
ミルは工場、製造所と言う意味です。

 

【パピーミルの現状】

(内容や表現に心が痛むかも
しれませんので、苦手な方は
読み飛ばしてください)

食肉業界の動物の扱い方は
LNHでも話したことがありますし
皆さんも沢山読んだり聞いたりして
十分ご存知のことでしょう。

ペットの繁殖業界は
それと同じか、もっと悲惨な状況です。
理由は色々とありますが、例えば
こんなことです。

・トレンド重視の繁殖
ペットの繁殖は健康を第一に考えた
やり方が当たり前だと思いますが
実際には昔から血統を重視した
無理な繁殖等々が行われてきました。

現在では血統以外にも
目が大きい方がいい、
耳が小さい方がいい、
脚が短い方がいい、など
「消費者が気にいる動物を作る」という
トレンドを重視した繁殖が
平然と行われています。

これってサラッと書いてますが
動物のありのままの姿を愛でる
本来の動物愛から完全に逸脱した
あり得ない動物の繁殖方法なんですよね。

・見た目が全て
生まれてから最高でも数年しか生きず
生きている姿が消費者の目に
触れることはまずない食肉用の動物と違い
ペットはある程度長生きする程度に
健康であることや、見た目の美しさが
販売に至るための絶対条件です。

なので、健康や見た目に少しでも
「障害」がある個体の利用価値は
ほぼゼロになるため、まとめて
処分されることになります。
解体したところで犬の毛皮や肉なんて
買う人はいませんからね。

・流行が終ればゴミ
犬種にも流行廃りがあるのは
ご存知だと思いますが、
日本でもブーム後に特定の犬種が
大量に野良犬となって保護されたり
保健所に持ち込まれたりした
ケースがあります。

飼い主の飼育破棄も大問題ですが
パピーミルではどうでしょう?
流行が急に終息した場合
デッドストック(売れない在庫)を
抱えることになります。

生きた動物は
ジーパンのデッドストックの様に
数年経ったらヴィンテージ品として
高値で売れる可能性がある…
なんてこともあり得ませんので
当然処分する他に方法はありません。

このように、
パピーミルで繁殖される動物には、
過酷な状況で育てられること以外にも
様々な問題があります。

 

【ペットショップの将来】

パピーミルやペットショップで
動物が高額取引される現状は
世界の各地で問題になっていますが
私の住むLAでは、
犬や猫はシェルターでアダプト
(養子に迎え入れる)ことが
当たり前の習慣になっています。
犬や猫を「買う」と言う
表現自体ほとんど聞かないので、
たまに耳にすると違和感さえ覚えます。

うちの犬2匹も
シェルターにレスキューされる手前で
友人が保護したものを
迎え入れました。

1匹は精神状態はとても安定していて
明るい子ですが、しっぽに障害があり、
毛の色もまだらです。
もう1匹は身体的な障害はなく
毛並みもとても良いですが
虐待を受けていたため
中々人間を信じることが出来ず
性格もとても難しいです。

確かにペットショップの
合格点はもらえないかも知れませんが
とてもかわいいですよ^^

この様な状況なので
今回の法律成立に対して
ペットショップを心配する声も
なくはないですが、
当然の流れと言うか
ペットを飼う側としては
特に今までと何も変わらないので
おおむね歓迎されているのでは
ないかと思います。

今後は、シェルターと
ペットショップが協力して、
より多くの保護された動物たちが
新しい家を見つけられたらいいなと
思います。

シェルターやレスキューは
非営利団体やボランティアで
運営されていることが多く
人手が足りていないこともあり
これまでも保護された動物と
動物を養子にもらいたい家族の
マッチングがスムーズに
行かないケースが頻発し
問題になっていました。

この様な課題がペットショップの
ネットワークと資金力で
上手く解決されていけば、
より多くの動物とペットオーナーが
幸せになれるのではないかと思います。

法律施行まであと1年弱しかないので
シェルター側の準備も大変だと
思います。ペットショップに
自分たちが保護した犬や猫の命を
託すことへの不安もあるでしょうしね。

けれど、ペットオーナーの私としては、
ポジティブな将来を
期待せずにはいられません。

それでは今日はここまで。
また次回☆

 

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