ヨーグルトが花粉症に効くって本当?乳酸菌と花粉の意外な関係性とは

この記事は約11分で読めます。

花粉症人口が増えた今、毎年のように「花粉症に効く」食べ物が話題になりますよね。

そのなかでも、かなり昔から「効果あり」と噂されているのが、ヨーグルトです。

もしこれが本当なら、こんな手軽な花粉症対策はないですよね!

そこで今日は、「ヨーグルトは花粉症に効くのか」についてお話しします。

効果的な食べ方や注意点も解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

花粉症とは

森
Photo by Jeremy Allouche on Unsplash

花粉症は免疫疾患の一種で、世界で最も多い慢性病(アレルギー)の1つです。

花粉という本来人間には害のない物質を、免疫系統が外敵(侵入者)だと誤解して、攻撃してしまうことから起こります。

くしゃみ、鼻水、涙目、目のかゆみなどの症状は、この花粉と免疫系統の「戦い」の結果出てくる副作用というわけです。

日本では春のスギ花粉やヒノキ花粉が最も有名ですが、人によってアレルゲンは異なるため、花粉症になる時期は人それぞれ違います。

花粉症の時期は?

一般的な花粉飛散のピークは以下のようになります。

  • 2月~4月 スギ、ヒノキ、ハンノキ
  • 4月~6月 シラカバ(主に北海道・東北地域)
  • 4月~10月 イネ
  • 8月~9月 ヨモギ、ブタクサ
  • 8月~10月 カナムグラ

花粉症と言えば、春の次に秋のイメージがありますよね。

複数の花粉症を併発している場合には、ほぼ1年中花粉症で悩まされる可能性もあるというわけです。

花粉症は死に至る病気ではありませんが、年中くしゃみが止まらなかったり、薬を飲み続けなければいけないとなると、体の負担になりますし、生活の質を脅かすことにもなりかねませんよね(汗)。

「ヨーグルトが花粉症に効く」理由

ヨーグルト
Photo by Sara Cervera on Unsplash

それでは、ヨーグルトが花粉症に効くと言われている理由を、簡単に解説していきます。

花粉症には免疫系統の健康回復が大切

花粉症は、免疫系統の不具合(免疫疾患)だとお話ししました。

このため、花粉症軽減のためには、免疫系統の健康回復がとても効果的です。

実際に、免疫虚弱は、現代人に花粉症が増え続けている原因の1つだと言われています。

そこで、「じゃあ、どうやったら免疫機能をアップ出来るの?」という疑問が出てくると思いますが、ヒントがあります!

実は、体内の免疫機能をつかさどる細胞の最大70%が、腸に集中していると言われています。

つまり、腸を労わってあげれば、自然と免疫系統の機能がアップするというわけです。

意外にシンプルですよね!

腸にはヨーグルトの乳酸菌がいい

ヨーグルトに含まれるビフィズス菌、ガセリ菌、ブルガリア菌、フェカリス菌などの乳酸菌には、腸内のバランスを整える働きがあります。

このため、ヨーグルトを食べることで腸が元気になり、免疫系統がよりスムーズに機能するようになります。

そして、結果的に、花粉症の症状緩和にもつながるいうことです。

「ヨーグルトが花粉症にいい」というのは、こういう理由だったんですね!

乳酸菌の花粉症軽減効果は実証済み

2009年に、スギ花粉症と乳酸菌の関係を調査した研究が発表されています。

この研究では、スギ花粉症を患う20~50歳までの107人を、乳酸菌(OLL2809)を摂取するグループと、何も入っていない偽薬を摂取するグループの2つに分け、8週間にわたり健康状態を観察しています。

この結果、特に花粉症の症状が深刻な人たちの間で、症状の改善が見られたということです。

そして、先ほど説明した通り、症状改善の理由は、乳酸菌の免疫機能の「調整」効果とのことです。

ヨーグルトで花粉症対策

ヨーグルト
Photo by Joanna Kosinska on Unsplash

さて、ここからは、ヨーグルトで花粉症対策する方法と、そのコツについてお話ししていきたいと思います。

突然ですが、「乳酸菌は生きて腸まで届かない」と聞いたことはありませんか?

ヨーグルトの乳酸菌は生きて腸まで届かない?

実は、乳酸菌は酸に弱いため、ほとんどは胃酸で死滅し、腸まで生きて届くことはあまりないと言われています。

ヨーグルトの中には「生きて腸まで届く」と宣伝している商品もありますが、この売り文句にどのぐらいの信ぴょう性があるのかは、正直分かりません。

また、生きたまま腸内に到達したとしても、ほとんどの乳酸菌は腸に定着することなく、体外に排出されると言われています。

腸内に存在する細菌は1000兆個以上にものぼると言われ、悪玉VS善玉だけでなく、善玉菌同士の間にもとても複雑でデリケートな関係性が存在しています。

この既存のシステム(腸内フローラ)の中に、新参者であるヨーグルトの乳酸菌が上手く居場所を見つけられることは、逆に稀と言ってもいいぐらいなんですよね。

定着してくれれば、超ラッキーぐらいの感じでしょうか。

しかし、乳酸菌の死骸は腸内にいる善玉菌の餌になり、悪玉菌が増えすぎない腸内環境を作ってくれる働きがあるため、腸の健康にとって非常に有効的であると考えられています。

ちなみにですが、先ほど紹介したスギ花粉症患者を対象にした研究で使われたのも、加熱して死滅させたL.ガセリ乳酸菌(OLL2809株)です。

乳酸菌が腸に届くか届かないかよりも、とにかく乳酸菌を日常的に摂取していくことが大切ですね。

ヨーグルトの選び方

ヨーグルトの選び方のポイントは次の3つです。

  • 自分に合った菌株が入っている商品を選ぶ
  • 砂糖の量に気を付ける
  • 添加物や抗生物質に注意する

自分に合った菌株が入っている商品を選ぶ

ヨーグルトのパッケージを見ると、ビフィズス、R-1、ガセリ、KW、フェカリスなと、商品によって入っている乳酸菌が異なりますよね。

実は腸内に存在する乳酸菌の種類は、人それぞれ異なっています。

そして、自分の腸内に元々いる乳酸菌を摂取した方が、乳酸菌が腸内に定着しやすく、より高い整腸効果が望めると言われています。

自分に合う菌株をチェックする方法

自分に合う菌株を見極めるためには、同じ種類の菌が入っているヨーグルトを2週間食べ続けてみましょう。

この「2週間テスト」を色んな種類で試してみて、より整腸効果、美肌効果、花粉症症状の緩和などが見られた種類が、あなたに合っている菌株ということになります。

また、お金はかかってしまいますが、より確信的な答えが欲しい場合は、病院などで腸内微生物の検査をしてもらうことも出来ます。

砂糖の量に気を付ける

白砂糖は、腸内の悪玉菌の餌になりますので、砂糖入りのヨーグルトはおすすめしません。

特に、砂糖がたくさん入っている商品は、逆に健康に悪いですので避けたいところです。

添加物や抗生物質に注意する

添加物や人工香料なども、腸内の悪玉菌が増える原因になりますので、避けましょう。

また、ヨーグルトの原料である牛乳には、乳牛の飼育の過程で与えられた抗生物質などが混入することもあります。

有機牛乳使用のヨーグルトや、非遺伝子組み換え飼料のみを使用する酪農家指定のヨーグルトを選ぶと、よりレベルの高い腸活が出来るでしょう。

ヨーグルトの効果的な食べ方

ヨーグルト
Photo by Micheile Henderson on Unsplash

次に、ヨーグルトで花粉症対策をしていくにあたっての、効果的な食べ方をご紹介します。

ポイントは以下の3つです。

  • 善玉菌のエサと一緒に食べる
  • 日常的に食べる
  • 加熱は控える

善玉菌のエサと一緒に食べる

ヨーグルトの一番効果的な食べ方は、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維と一緒に食べる方法です。

市販のヨーグルトには、オリゴ糖入りのものもありますよね。

食品で言うと、きなこなどの大豆製品や、はちみつ、バナナなどにもオリゴ糖は含まれています。

朝食や間食時に、ヨーグルトにこれらの食品をトッピングするのがおすすめです。

また、ごぼう、たまねぎ、インゲンなどにもオリゴ糖が含まれていますので、ヨーグルトで和えたり、ヨーグルトドレッシングと合わせて食べるのもおすすめです。

善玉菌のエサとなる食物繊維は、水溶性食物繊維です。

水溶性食物繊維は、切り干し大根、エシャロット、ごぼう、オクラ、干ししいたけ、アボカドなどに多く含まれています。

日常的に食べる

腸内環境を改善するためには、ヨーグルトを一度にたくさん食べるのではなく、少量を毎日食べる方が効果的です。

善玉菌を与え続けてあげることで、徐々に腸内フローラのバランスがよくなっていきます。

加熱は控える

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、加熱すると死滅してしまいますので、生きたままの菌を口に入れることにこだわるのであれば、加熱調理は避けましょう。

ただ、繰り返しになりますが、死んでしまった乳酸菌も、腸には良い効果をもたらしますので、たまにはヨーグルトをお料理に使うのもおすすめです。

加熱をOKにすると、ヨーグルトの食べ方にバリエーションが出るので、日々の食事に取り入れやすくなるかもしれませんね。

ヨーグルトが花粉症を悪化させる可能性

今までお話ししたように、適量のヨーグルトは腸内環境を整えてくれ、免疫力アップや花粉症症状の緩和に効果的だと言われています。

しかし、ヨーグルトは食べ過ぎると、逆に花粉症が悪化してしまうこともあるんです!

主な理由は次の3つです。

  • 飽和脂肪酸が多い
  • 乳糖不耐症
  • 乳アレルギー

飽和脂肪酸が多い

ヨーグルトは、飽和脂肪酸を多く含む食品です。

飽和脂肪酸は摂りすぎることで体内に炎症を起こすと言われています。

花粉症などのアレルギーは炎症系の病気(症状)でもありますので、飽和脂肪酸を摂りすぎることで、症状が悪化してしまう可能性があります。

また、飽和脂肪酸は心血管疾患のリスクを高めるともいわれていますので、花粉症対策だからと言って、常識的な範囲を超えてヨーグルトばかり食べていると、長期的な健康が損なわれる可能性さえあります。

何ごとも、やり過ぎは良くないですよね。

乳糖不耐症

アジア人は特に、牛乳の糖分である乳糖(ラクトース)が上手く消化できない人が多いと言われています。

牛乳を飲んで腹痛やお腹の張りを感じる人は、乳糖不耐の可能性があります。

ヨーグルトの場合、発酵の過程でラクトースはほぼなくなると言われていますが、それでも敏感な人は、ヨーグルトで消化不良を起こすことがあるそうです。

花粉症に効果があると言っても、体に合わないものを食べることは、逆に健康に良くありませんので、注意が必要です。

アレルギー

ヨーグルトの原料である乳(牛乳)はアレルギーの発症件数が非常に多いため、「特定原材料7品目」の1つに選ばれており、アレルギー表示が義務化されているアレルゲンです。

こちらは、乳糖不耐症とは異なり、乳に含まれるたんぱく質にアレルギー反応がでます。

牛乳のタンパク質は、ヨーグルトに加工したところで失われたりはしませんので、乳製品アレルギーがある人はヨーグルトを食べるべきではありません。

また、アレルギーのある食品を食べると体内が炎症するため、花粉症悪化の原因にもなります。

乳製品が食べられない人はどうしたらいいの?

「花粉症改善のためにヨーグルトを食べたいけど、体に合わない」という人や、中には「味が好きじゃない」という人もいるかもしれません。

また、ヨーグルトは好きだけど、「毎日だと飽きる」「カロリーが気になる」という人もいるかもしれませんね。

そんな人に、朗報です!

実は、花粉症に効果があるとされるのは、ヨーグルトに含まれる乳酸菌ですので、無理にヨーグルトを食べなければいけないということはないんです!

よく「乳酸菌は乳製品に含まれる善玉菌」だと勘違いしている人がいるのですが、乳酸菌は乳酸を生産する細菌類の総称ですので、植物性の食品にも含まれています。

乳酸菌は、発酵食品やプロバイオティクス(善玉菌)サプリメントからも摂取することができます。

発酵食品

味噌、醤油、お酢、納豆、粕(かす)漬けなどのお漬物、キムチなどの発酵食品には、乳酸菌が含まれています。

さらに、医学博士の藤田紘一郎先生によると、植物性乳酸菌の方が、生きて腸に届く可能性が高いのだとか。

藤田先生の著書『超スッキリ菌活レシピ』によると

「ヨーグルトやチーズなどの動物性乳酸菌は、腸に届く前に胃酸で殺菌されてしまうものが多いなか、みそ、納豆などの植物性乳酸菌は善玉菌が生きたまま腸に届き、美しい腸内フローラが作られます」

藤田紘一郎著『超スッキリ菌活レシピ』より引用

とのことです。

発酵食品、ぜひ日々の食事に取り入れてみてください!

プロバイオティクス(善玉菌)サプリメント

発酵食品以外に、善玉菌をサプリメントでそのまま摂取する方法もあります。

「プロバイオティクス」サプリメントには、植物由来で乳製品などを含まない商品もたくさんありますので、牛乳が飲めない人でも大丈夫です。

毎日の食事にヨーグルトや発酵食品を取り入れるのもなかなか大変だったりしますので、そういう場合もサプリが便利ですよね。

また、ヨーグルトには善玉菌が1種類のみ入っている商品も多いですが、サプリの場合、複数の善玉菌がブレンドされたものも広く出回っています。

このため、サプリは、先ほど紹介した「2週間テスト」をしなくても、自分の腸に合う善玉菌が摂取できる可能性が高くなります。

実は私も、ホエイ(ヨーグルトの上部に溜まる液体)に過敏(不耐症)ですので、発酵食品とサプリメントで善玉菌を摂取しています。

サプリは、昔は善玉菌16種類ブレンドのものを使用していたのですが、今はドクターからすすめられた3種ブレンドのものを使用しています。

プロバイオティクスサプリメントでお腹が張る人は、寝る前に飲むと不快な症状が出ないのでおすすめです。

私もお腹が張るイメージがあったので、以前はなんとなく善玉菌サプリを避けていたのですが、通っているクリニックで飲み方のコツを教えてもらってからは、安心して飲めるようになりました!

まとめ

いかがだったでしょうか。「ヨーグルトが花粉症の症状に効く」というのは、本当でした!

しかも、免疫力をアップさせることで花粉症と戦っていくので、一時的な症状緩和で終わらないところもポイントが高いですよね。

継続が大切な花粉症対策ですので、思い立ったらすぐやってみてくださいね!

参照

  • Gotoh M, Sashihara T, Ikegami S, Yamaji T, Kino K, Orii N, Taketomo N, Okubo K. Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry. “Efficacy of Oral Administration of a Heat-Killed Lactobacillus gasseri OLL2809 on Patients of Japanese Cedar Pollinosis with High Japanese-Cedar Pollen-Specific IgE”. 2009 Sep;73(9):1971-7. Epub 2009 Sep 7.
タイトルとURLをコピーしました