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タピオカは体に悪いの?気になる原料、カロリー、砂糖の量、添加物について解説!

タピオカミルクティー

もちもちとした食感で大人気のタピオカ。

お店を見かけると、ついつい飲みたくなってしまいますよね。

ロサンゼルスでは、タピオカミルクティーはずいぶん昔から人気でしたので、私も2005年からの1年間は、本当に毎日のように飲んでいました。

でも実はタピオカって、あんまり健康には良くないんですよね(汗)。

そこで今日は、気になるタピオカの健康への影響についてお話しします。

タピオカミルクティー
Photo by Rosalind Chang on Unsplash

Contents

タピオカって何?

まずは、タピオカの正体を、簡単に説明します。ポイントは次の3つですよ。

  • 原材料
  • 白いタピオカ・黒いタピオカ
  • タピオカの語源

原材料

タピオカの原材料であるタピオカ粉は、南米原産の熱帯植物「キャッサバ」の根茎から作られる「でんぷん質」のことです。

そして、このでんぷんを丸めて小さいお団子状にしたものが、タピオカパール、まは単純にタピオカと呼ばれる食品です。

また、伝統的な台湾のタピオカは、タピオカ粉(キャッサバ)から作られますが、安価な片栗粉(主にじゃがいものでんぷん)から作られるものも出回っています。

どちらにせよ、タピオカパールの原材料はでんぷんということですね。

白いタピオカ・黒いタピオカ

一番ベーシックなタピオカは、色が白いものです。

これは、キャッサバ粉本来の色で、よく中華料理店のデザートに入っているのがこのタイプですよね。

一方、タピオカミルクティーに入っているのは、黒いタピオカです。

これは、白いタピオカにカラメルや黒糖などを入れて色と風味をつけたものです。

カラフルに色付けされたタイプもたまに見かけますが、あれらも、何らかの着色料で白いタピオカに色を付けたものです。

タピオカの語源

何で、キャッサバの粉を丸めると、突然「タピオカ」になるのか気になりますよね。

これは、でんぷんの製造法のことを、ブラジル先住民のトゥピ語で「tipi’oka(ティピオカ)」と呼ぶからだそうです。

また、タピオカが「タピオカパール」または、単純に「パール」と呼ばれることがあるのは、茹でたタピオカが、まるでパール(真珠)のようなツヤ感のある半透明をしているからだそうです。

なるほど、納得ですね!

タピオカが体に悪い理由

それでは、タピオカが体に悪い理由を見ていきましょう。

タピオカが体に悪いといわれる理由は、主に以下の5点になります。

  • カロリーが高い
  • 栄養価がとっても低い
  • 砂糖が多すぎる
  • 上手く消化されず、腸が詰まる
  • 発がん性のある添加物が入っている

カロリーが高い

タピオカはでんぷんのカタマリですので、言い換えれば「炭水化物(糖質)のカタマリ」となり、高カロリーの食べ物になります。

タピオカドリンク1杯に含まれるタピオカパールのカロリーは、種類や量にもよりますが、100 kcal前後の場合が多いようです。

例えば、人気の台湾茶専門店「Gong cha(ゴンチャ)」のタピオカのカロリーは、1杯分Mサイズで128 kcalです。

タピオカ単体で、すでに白米一膳分ぐらいのカロリーのようですね。

また、このタピオカを定番のブラックミルクティーにトッピングしたもの(Mサイズ:甘さ普通)のカロリーは、366kcalでした。

大きめのサイズで、甘さ(砂糖)を「多め」にし、ほかのトッピングなども足した場合には、すぐに1杯500kcalぐらいになってしまいますね(汗)。

「タピオカミルクティーと塩ラーメン1杯分のカロリーが同じ」とのうわさも、完全なデマというわけではなさそうです(汗)。

栄養価がとっても低い

例えカロリーが高くても、栄養価が高い食品であれば、食べる意味もありますよね。

しかし、残念ながらタピオカには、栄養分がほとんど入っていません(汗)。

タピオカ粉は、キャッサバから食物繊維、タンパク質、脂質などをほぼすべて取り除くことで作られます。

タピオカミルクティー1杯366kcalなら、「カロリー面では大したことがない」と思う人も、中にはいるかもしれません。

けれど、これだけのカロリーを摂取しておきながら、体に供給される栄養はほぼゼロというのは、食品としてはかなりパフォーマンスの低い分類に入ります。

糖質も体に必要ではありますが、タピオカミルクティーから摂るのと、穀物や、にんじん、トウモロコシなどの野菜から摂るのでは、天と地ほどの差が出てしまいます。

もちろん、健康になるためにタピオカを飲む人はいないと思いますが、カロリーが高く腹持ちがいいからとタピオカミルクティーを食事の代わりに飲んだりしていると、食生活のバランスが完全に崩れてしまいます。

砂糖が多い

白砂糖
Photo by Sharon McCutcheon on Unsplash

タピオカは、そのまま食べてもあまり美味しくありませんので、ベースとなるミルクティーなどには、たくさんの砂糖が含まれています。

Gong chaのブラックティー(Mサイズ:甘さ普通)のカロリーは46kcalです。

ブラックティーの茶葉自体にはカロリーがほとんどありませんので、このカロリーはほぼ全て砂糖から来ていると考えてよいでしょう。

46kcalは白砂糖約12gですので、角砂糖3~4個分です。

ただ実際には、タピオカ自体に砂糖が練りこまれていたり、タピオカが浸かっているシロップも砂糖で作られていますし、その他のトッピングにも大体砂糖が含まれています。

つまり、ドリンク自体の砂糖の量は、もっと多いと考えた方が安全です。

世界保健機関(WHO)がすすめる砂糖の摂取量は、成人で1日25gまでですので、タピオカミルクティー1杯で、この半分を摂取することになります。

スターバックスなどのアメリカ系カフェの飲み物に比べると砂糖の量は少な目ですが、それでも十分多いですよね(汗)。

砂糖の多いタピオカミルクティーなどを頻繁に飲んでいると、太ったり、肌荒れの原因になるほか、糖尿病のリスクさえあるので、注意が必要です。

上手く消化されず、腸が詰まる

「タピオカは体に詰まる」「便秘になる」と聞いたことありませんか?

ちょっと怖いですが、これは本当です。

タピオカはほぼ100%でんぷんだとお話ししましたが、タピオカのでんぷんは難消化性で、小腸で消化しきれず、そのまま大腸まですすんでしまいます。

「小腸で消化されずに大腸にすすむ」というと、食物繊維を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、難消化性でんぷも、少量なら整腸効果があると言われています。

しかし、元々のねっとりとした性質もあり、どちらかと言えば、腸の中で塊になり、消化不良や便秘を起こすことの方が多いようです。

巷では、「タピオカが体に詰まって病院に運ばれた人がいる」など、色んなニュースが飛び交っていますが、こういったケースは実際には稀でしょう。

ただ、現代人は若くても消化器官が弱っている人が多いですので、便秘やお腹の張り、腹痛などを無視してタピオカを飲み続けていると、本当に病院のお世話になってしまう危険性もあります!

発がん性のある添加物が入っている

タピオカには、添加物や人工香料などが入っていることがほとんどです。

例えば、コスパが良いと評判の業務スーパーのタピオカの原材料は、以下の通りです。

  • タピオカ澱粉
  • 着色料(カラメル)
  • 増粘剤(CMC)
  • 香料
  • 甘味料(スクラロース)

まず、着色料として使われているカラメルは、種類によっては発がん性があることで知られている添加物です

そして、甘味料のスクラロースも、動物実験では様々な健康被害が観察されている、出来るだけ避けたい人工甘味料です。

渡辺雄二さん著の『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』によれば、

妊娠したウサギに、体重1Kg あたり0.7gのスクラロースを強制的に食べさせた実験では、親ウサギが下痢をおこし、それにともなう体重減少が見られ、死亡や流産が一部で見られました。

渡辺雄二:『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』より引用

とのことです。

最後に、香料ですが、こちらは800種類近くある香料の総称ですので、具体的に何が使われているのかさえ分からない添加物です。

つまり、消費者は危険性を知ることが出来ません。

ただ、そもそもタピオカに香り付けをする理由がイマイチ分かりませんし、不必要な添加物である可能性は高いですよね。

タピオカで中毒になるの?

答えから言いますと、タピオカで中毒になることはまずありません。

原料であるキャッサバには、青酸配糖体(シアン化合物)という天然の毒素が含まれる場合があるため、こういう噂が出ているのだと思います。

しかし、青酸配糖体は自然界においては珍しいものではありません。ウメや桃などにも含まれています。

青酸配糖体の毒性は、果物が熟すにつれて薄れ、また加工の過程でも失われます。

ですので、キャッサバも、加工されてタピオカパールとして商品化される頃には、青酸配糖体による中毒の心配はなくなっています。

日本で出回っているものに関しては、安心して食べられると考えてよいでしょう。

果物の毒については、こちらの記事で詳しく書いています。

タピオカの賢い選び方は?

タピオカミルクティー
Photo by Rosalind Chang on Unsplash

健康にあまり良くないと分かっていても、やっぱり飲みたくなってしまうのがタピオカですよね。

そこで、賢いタピオカの選び方をご紹介します。

砂糖の量と添加物に気を付けて買うのが大切ですよ!

お店で飲む場合

タピオカ専門店などでタピオカドリンクを飲む場合は、先にホームページなどをチェックしておきましょう。

素材に自信があるお店であれば、タピオカの原材料、原料の産地、製造方法などが記載されていることもあります。

ぜひ、そういった信頼できるお店から買うようにしたいですよね。

そして、実際にお店で注文する時は、サイズ、甘さ、トッピングのすべてを控えめにするのが、出来るだけ健康的にタピオカを楽しむためのコツです。

乾燥タピオカを買う場合

乾燥タピオカのいいところは、原材料をチェックできるところです!

パッケージの裏を見て、余計な添加物が入っていないものを選ぶようにしましょう。

「無添加」の表示に注目してみるのもいいですね。

また、家でタピオカドリンクを作る場合には、甘さの調節が出来るのも嬉しいですよね!

どうしても「甘~い」のが飲みたい場合は、砂糖をはちみつやメープルシロップなどの、より健康的な甘味料で代用するのもおすすめです。

糖質制限中の人であれば、ラカントやステビアも使えますね。

ただ、お家でいつでも作れるとなると、やはり飲みすぎが気になります。

砂糖を控えめにしても、飲む回数が多ければ意味がありませんので、飲みすぎには注意したいところです。

https://www.lovingnaturalhealth.com/how-to-make-the-best-stevia-syrup/

コンビニのタピオカは偽物なの?

コンビニのタピオカは、基本的に偽物です。

キャッサバから作られる純粋なタピオカは、水分に長時間漬けっぱなしにしておくと、膨張してブヨブヨになってしまいます。

このため、コンビニなどの「タピオカドリンク」に使用することは出来ません。

コンビニで売られているタピオカは、コラーゲンペプチド、こんにゃく、ゼラチン、加工でんぷんなど、色々な原料から作られています。

原料が違うのが悪いということではありませんが、お店で食べるタピオカとは別物ということですね。

また、コンビニのタピオカは、着色料としてイカスミが使われることもあるため、甲殻類アレルギーにも注意が必要です。

そして、原材料の違い云々の前に、コンビニタピオカの場合、保存料や安定剤など、お店で飲むタピオカドリンクには入っていない添加物が大量に入っています。

せっかくタピオカミルクティーを飲むのであれば、お店で作りたてを飲んだ方が、健康にはよさそうですね。

タピオカが体にいいかもしれない理由

タピオカはあくまでも「デザート」ドリンクですので、 基本的に体が喜ぶ飲み物ではありません。

ただし、間違いなく心は喜びますよね(笑)。

ということで、タピオカのポジティブな面も、3つほどご紹介します。

アレルギーを起こしにくい

キャッサバから作られるタピオカは、グルテンフリーですし、アレルギーを起こしにくい飲み物だと言われています。

満腹感を強く感じる

タピオカは炭水化物のカタマリであるうえ、一生懸命噛んで食べなければいけませんので、少量でも満腹感が出ます。

このため、ほかのスィーツに比べて食べ過ぎの心配が少ないようです。

お茶には抗酸化物質が入っている

ちゃんとしたお店のミルクティーには、高品質の茶葉が使われていますので、アンチエイジング効果もある抗酸化物質が、多少なりとも入っていると考えられます。

もちろん、こういった体に良い物質の効果は、砂糖やカフェインを取り過ぎることで、打ち消されてしまいます。

やはり、甘さの加減や飲む量には気を付けなければいけませんね!

まとめ

いかがだったでしょうか。

タピオカ入りのドリンクは砂糖の量が多くカロリーも高い上に、ほとんど栄養がありません。

ですので、ただの飲み物だと思ってゴクゴク飲んでいると、後悔することになりそうです(汗)。

ケーキなどのスイーツと同じ感覚で、ご褒美程度に食べるのがよさそうですね!

参照